初期研修医

初期研修医を2年間で無事に終えての感想

初期研修医生活を2年間で無事に終えました。

2年を振り返ってみて、過去に抱いていた以下の疑問に答えてみます。

  • 研修医って実際どうなの?忙しいって本当?
  • どれくらい2年で出来るようになるの?
  • 研修医になって辛かったことはなに?
  • 医者になって良かったことはなに?

本記事の内容

  1. 研修医は意外と忙しくない
  2. 2年経験を積むと出来ることが格段に増える
  3. 研修医生活で辛いこと3選
  4. 医者になって良かったこと3選

①研修医は意外と忙しくない

結論として、私の場合、学生の頃に想像していたほど研修医生活は忙しくありませんでした。

市中のそこそこの規模の研修病院で働いていたのですが、働き方改革や上級医の意識変革で、研修医の業務の負担が減っていました。研修医になんでもやらせよう!ではなく、必要な部分だけ教えるという態度の上級医が多かったです。

また、他病院の同級生に聞いてみても、夜遅くまで研修医を残しておくことを良しとする病院は少なくなっているのではないかと思いました。

忙しいで有名な一部の病院はまだ研修医が長時間働く文化が残っているかもしれないですが、多くの病院で意識改革が進んでいっていると感じました。

②2年経験を積むと、出来ることが格段に増える

研修医の2年間で、出来ることが格段に増えました。

2年間で、自分が受け持った救急車の数など記録していたのですが、およそ300台ほど見ていました。入院患者や外来患者は100人ほど、その他少し接した患者を合わせると、受け持った患者は500人は超えていると思います。

研修医の途中から、よく出会う疾患やよく出会う症候に対して、何を鑑別に上げて、どんな検査をオーダーすれば良いのか最低限の対応が出来るようになりました。

専攻医になってから、バイトで慢性期病院の当直やwalk inの内科外来をやっていますが、研修医の2年間で培った経験が生きているなと実感します。

ほどほどな勉強で過ごしていましたが、それでも2年間という時間は大切な時間だったなと思います。

ここで紹介した本は、最後までよく使っていました。

③研修医で辛かったこと3選

それでも、やはり研修医で辛かったことはいくつかあります。3つほど紹介します。

ローテション科が毎月変わるのがツライ

研修医は毎月のように診療科を変えて研修しますが、これがツライです。その科のルールや人間関係が毎回リセットされて変わるので、対応するのが大変でした。

毎月病棟ルールを覚えたり、看護師の名前を覚えたり、上級医の性格を把握したりしないといけなかったので、月の始めはかなり疲れました。

2週間くらい経つと慣れてくるのですが、慣れたころにはまた次の科へ、、、の繰り返しなので、なかなか休まらなかったですね。

当直で夜中呼び出されるのがツライ

当直は、月4回ほどありました。救急車対応と病棟対応の両方担当だったので、救急台数はそれほど無いにしても、なかなか忙しい当直でした。

夜0時になると一旦静まるのですが、2〜5時の間に救急車が来るとピッチで起こされます。

その時間帯にピッチで起こされる瞬間は、本当にキツイなと感じます。

それでも行かない訳にはいかないので、体に鞭打って救急外来に向かいましたが、なかなかしんどい仕事だなと思いました。

研修医室が無かったのがツライ

自分の病院には、研修医室がありませんでした。意外とこれは辛かったです。

研修医室がある病院だと、その部屋で色んな溜まっている愚痴とかを心置きなく言えますが、全体の医局と一緒の病院だと、それができません。

同期と話すときも、なんとなく周囲に気を使わないといけないし、医局にずっといるとサボっているようにも思われそうでリラックス出来ませんでした。

やっぱり研修医室は欲しかったなと思いました。

④医者になって良かったこと3選

医者になって良かったな、と思うこともありました。

勉強したことがすぐに活かせる

医者は、勉強したことがすぐに活かしやすい職業だと思います。

救急外来での症候別の対応など、一度勉強した後に、すぐ同じような人が来るので知識を使うことが出来ます。

勉強したことが活かせると、充実感があって仕事が面白いなと感じました。

資格を持つことで、将来に安心感がある。

医者としてある程度のことが出来るようになると、これで自分は生きていくんだという安心感が生まれました。

やはりどうしても人間は、生きていくための基盤がないと落ち着けない部分はあるかと思います。

その点、医者という職業は、金銭的にも仕事内容的にも恵まれた職業だなと思いました。

仕事内容・場所を自分で選べるようになる

医者といっても様々な診療科がありますが、人によって向き不向きはあります。

ただ、日本ではどの診療科でも自由に選べるので、自分の興味の持った分野に進むことができます。

また、働く場所も、どこで働きたいというのを自分で選ぶことが出来ます。

他の会社員と比べても、やっぱり恵まれている部分が大きいなと思いました。

まとめ

研修医2年間終えて、やっぱり医者になって良かったなと思いました。

大変で辛いこともありましたが、充実した2年間を過ごせたと思います。

研修医の次は専攻医ということで、まだまだ医師人生は続く訳ですが、これからも楽しんで働いていきたいと思います。