研修医の間は、様々な本を購入して勉強します。
今回、私が初期研修医の間に購入した教科書・参考書を紹介しようと思います。
ちなみに、本は基本的に電子書籍があるものは電子書籍で購入しています。電子書籍だと、全ての本を串刺しで検索でき横断的に調べられるので、圧倒的に電子書籍で購入することをオススメします。
自炊して電子化するという方法もありますが、検索のしやすさ・検索効率は電子書籍の方が非常に使いやすいので、自炊はオススメしません。
買ってよかった!マストバイ本
内科レジデントの鉄則
| 価格 | 4,180円 |
| 評価 | (5 / 5) |
| 読み返し | (5 / 5) |
研修医本では一番有名かもしれませんが、はやりいい本だと思いました。
病棟・外来でよく出会う疾患やイベントについて対応がまとまっていて、これは絶対に考えないといけないという鉄則が短く簡潔に提示されるので、何をすればいいか分かりやすかったです。
特に研修医のなりたての頃は、「発熱」のページを何回も繰り返して読んでいました。また、「SpO2低下」「低Na血症」「血ガスの読み方」など、病棟で何度も使う知識についてはこの本で勉強しました。
研修医で一番役に立った本を上げるとしたら、やはり内科レジデントの鉄則だと思います。
また、内科レジデントの鉄則は、ホームレスドクターという方による、内容を全て解説した講義動画があります。これを見ながら勉強するとより頭に入りやすいので、オススメします。
京都ERポケットブック

| 価格 | 3,850円 |
| 評価 | (5 / 5) |
| 読み返し | (5 / 5) |
救急外来で一番使った本はこれです。
各症候に対して、具体的にどの鑑別を上げ、どの検査を行うべきかということが簡潔に書いてあり、現場で最も使いやすかったです。
また、皮膚科や整形外科などの分野での救急外来で出会う症候もまとめてあり、これもとても参考になりました。当直をする研修医に向けて、最も使いやすいポケットマニュアルを目指して作られていると感じました。
jmedmook72 もっと使いこなす!救急頻用薬

| 価格 | 3,850円 |
| 評価 | (4.5 / 5) |
| 読み返し | (5 / 5) |
あまり有名な本ではないですが、この本も買ってよかった本の1つです。
ある先輩医師から教えてもらった本ですが、この本は救急外来や病棟でよく使う薬剤について、それぞれ具体的な使い方や注意事項が書いてあります。
ノルアドレナリン、ニカルジピン、ニトログリセリン、ミダゾラム、ヘパリン、フロセミド、イーケプラ、プレドニゾロンなど、日常よく出会う薬剤に関して、各薬剤の半減期や副作用などの特徴が1ページにまとまり、実際の事例を通して具体的な使用方法などがコンパクトにまとまっています。
アセトアミノフェンや白色ワセリン、ゲンタマイシンなど、何げに普段使っている薬に関しても説明があり、改めて読むと勉強になります。
この1冊を持っていると、救急外来や病棟で薬剤で困ることが減りました。研修医になってすぐに購入しておき、何度も開くようにするととても良いと思います。
感染症プラチナマニュアル 2020

| 価格 | 2,200円 |
| 評価 | (4.5 / 5) |
| 読み返し | (5 / 5) |
研修医になると、抗菌薬を使う機会が多いのですが、そのときにいつもこの本を開いていました。
各感染症に対する考え方や、使用薬剤の選択、薬剤の投与量など、感染症診療に必要なことがコンパクトにまとまっています。現場で使用するにはとても使いやすい本です。
ただ、最低限の基本的な細菌や抗菌薬の考え方を知っていないと、本当に書いてあることをそのままオーダーするだけになってしまうので、知識があまりないという方は、次に紹介「わかる抗菌薬」「使いこなす抗菌薬」を読むのをオススメします。
勉強になった、ベストバイ本
わかる抗菌薬、使いこなす抗菌薬

| 価格 | 3,740円 4,180円 |
| 評価 | (5 / 5) |
| 読み返し | (4 / 5) |
国試対策本の「まとめてみたシリーズ」の筆者である天沢ヒロ先生が書いた、研修医向けの感染症・抗菌薬の本です。
これがものすごく分かりやすいです。イラストも豊富で、スラスラと読めます。これを読んでおくと、なぜこの細菌にこの抗菌薬を使うのかが分かり、感染症診療の基本を理解できます。
研修医になってすぐに読んでおくと、その後の研修が非常にやりやすくなると思います。
救急外来ただいま診断中!

| 価格 | 7,040円 |
| 評価 | (4.5 / 5) |
| 読み返し | (4 / 5) |
この本は、現場で使うというより、後で救急症例を振り返るときに、この本を読んでじっくり考えるという本でした。
各症候に対して、様々なエビデンスを用いながら、何を鑑別して、どう検査していけばいいのかが詳しく書いてあります。分量が多いので、現場で使うのは難しいですが、後で読んで勉強するには一番詳しくて勉強になる本でした。
総合内科病棟マニュアル 病棟業務の基礎 疾患ごとの管理

| 価格 | 4,840円 6,160円 |
| 評価 | (4.5 / 5) |
| 読み返し | (4 / 5) |
レジデントの先生がよく持っていたので買ったのですが、主に病棟業務で使用していました。基本的には内科レジデントの鉄則に乗っている部分は鉄則の方を読んでいたのですが、カバー出来ていない部分はこちらの本を使っていました。
各疾患に対して、入院から退院までのマネジメント方法が書いてあり、病棟でどんな検査を入れて、退院までに何をするべきかがまとまっています。
研修医の間は補助的に使う部分も多かったのですが、レジデントになって実際に主治医として受け持つようになると、とても重宝する本だなと感じました。内科に進む人は持っておいて損はない本だと思います。
ジェネラリストのための内科外来マニュアル

| 価格 | 5,940円 |
| 評価 | (4.5 / 5) |
| 読み返し | (4 / 5) |
研修で内科外来を1ヶ月ほど行ったことがあったのですが、その時にこの本を良く使いました。
内科外来は救急と違って、高血圧や脂質異常症など、慢性期疾患も含まれます。救急の本だとその辺りは記載されていないですが、この本はそのような内科外来で出会う疾患に対しても対応が書いてあります。
外来で新患の方を見るたび、この本を開いて勉強していました。専攻医になってから内科外来のバイトもしているのですが、この本をいつも使っています。
フローチャート整形外科診断

| 価格 | 7,040円 |
| 評価 | (4.5 / 5) |
| 読み返し | (3.5 / 5) |
この本はある先輩医師からオススメされた本ですが、すごく良かったです。
この本は非整形外科医向けに書かれた本で、腰痛や股関節痛、肩痛や膝関節痛など、整形外科的主訴から診断までの流れがフローチャートで紹介されています。
大腿骨頚部骨折など救急外来でよく見るのですが、その鑑別方法や検査のオーダーまで、現場に則した記載が多く、整形外科的主訴の場合に開いて読んでいました。
肩痛など整形外科的主訴は勉強しないと難しいと思いますが、この本があると最低限の知識とやるべきことが分かるかなと思います。持っておくと便利です。
診療所で診る皮膚疾患第2版

| 価格 | 8,250円 |
| 評価 | (4.5 / 5) |
| 読み返し | (3.5 / 5) |
この本は皮膚科をローテーションしているときに買った本なのですが、めちゃくちゃ良いです。
患者がよく訴える皮膚の症状別に鑑別が書かれていて、皮膚科に詳しくなくてもある程度診断を考えられるようになります。また、鑑別とは別に、疾患別に実際に皮膚科外来で行う対応が記載されていて、皮膚科診療がよく分かります。
ちょっとした発赤の鑑別から、ステロイドの使い方、褥瘡の対応など病棟でよく出会う皮膚トラブルに関して広くカバーされていて、これ1冊持っておいたら皮膚科に関して大幅に知識アップできると思います。
少し値段は高めですが、皮膚を少しでも勉強しておきたいなと思う研修医にオススメです。
気になる向精神薬

| 価格 | 3,740円 |
| 評価 | (4.5 / 5) |
| 読み返し | (3 / 5) |
この本は、国試対策本の「まとめてみたシリーズ」の筆者である天沢ヒロ先生が書いた、研修医や非精神科医向けの精神科の本です。
これがめちゃくちゃ分かりやすくて、この本を読んでから向精神薬に関しての知識が大幅にアップしました。
それまでは、リスペリドンやクエチアピン、ハロペリドールの違いなどよく分からず、何となく使われているものを使っていましたが、その違いが分かりました。また、抗うつ薬や抗不安薬など、よく患者が内服している薬に関して、その処方意図なども何となく分かるように成りました。
向精神薬を内服している患者はとても多いので、一度この本で勉強しておくとぐっと理解が広がると思います。
ちょっとだけ役に立った本
初期研修医・総合診療医のための小児科ファーストタッチ

| 価格 | 4,400円 |
| 評価 | (4 / 5) |
| 読み返し | (3 / 5) |
外部の病院で小児科ローテーションしているときに買いました。研修医向けの小児科の本があまり無かったのでこれを買ったのですが、ローテーション中にときどき開いて勉強していました。
小児の様々な症候に対する鑑別と、それぞれの疾患に対する対応が書いてあって読みやすかったです。
ただ、自分の病院に小児科無かったため、小児科のローテーションが終わるとほとんど開くことが無くなりました。
フローチャート漢方薬治療

| 価格 | 2,090円 |
| 評価 | (4 / 5) |
| 読み返し | (3.5 / 5) |
この本は、作者の新見正則先生の研修医向けの漢方講座の講演会を聞いて、とても面白かったので購入しました。
研修医中は漢方をメインに処方することが無く、この本の威力をそこまで実感していないのですが、漢方を飲んでいる患者が多かったので、漢方を見かけるたびにこの本をちょこちょこ開いていました。
この本は漢方の処方の仕方をシンプルに教えてくれているので、自分でも出してみようかなという気になります。漢方の入門としてはいい本だなと感じました。将来的に漢方も勉強してみたいと思います。
正直買わなくても良かった?本
当直医マニュアル2020 第23版

| 価格 | 5,720円 |
| 評価 | (3 / 5) |
| 読み返し | (2 / 5) |
研修医になって当直するときに、これがいいらしいと聞いて買った本です。
ただ個人的には、文字がぎっちり羅列してあって、読みづらくて使いにくいなという印象でした。かなりマイナーなことまで乗っているので、何度かその部分のみ読んだことはあるのですが、それ意外はあまり使用することがありませんでした。
救急の本としては、京都ERポケットブックの方が圧倒的に使いやすかったので、個人的にはそちらをオススメします。
今日の治療薬アプリ2021-解説と便覧-

| 価格 | 5,060円 |
| 評価 | (3 / 5) |
| 読み返し | (1 / 5) |
医者になったら1冊は薬剤の本を持っておいた方がいいと言われたので、この本を買いました。
しかし結果的には、ほとんど使いませんでした。薬剤の検査はカルテ上であればDIで検索できますし、スマホでも簡単に調べられます。わざわざこの本を開いて調べるという場が無かったです。
カルテで薬剤検索が出来ず、ネットも使えないという状況の人以外は必ずしも購入する必要はないでしょう。
ちょっと変わった面白い本
恥をかかない5年目までのコンサルト

| 価格 | 3,960円 |
| 評価 | (4 / 5) |
| 読み返し | (2 / 5) |
面白そうなので買ってみた本です。なかなか面白くて良かったです。
他科コンサルトは研修医がやっておいてとお願いされることが多かったのですが、どういう文面を書けばいいかなどの参考になりました。研修医の間に一度読んでおくと、長く使える知識になると思います。
トラブルを未然に防ぐカルテの書き方

| 価格 | 3,960円 |
| 評価 | (4 / 5) |
| 読み返し | (2 / 5) |
この本も面白そうなので買ってみたのですが、これは全員買って読んでおいた方がいいと思いました。医療訴訟になった場合に、カルテのどのような部分が見られるのかとういことが解説されています。なかなかこういうことは教えてもらえないので、非常に参考になります。
個人的には、
- カルテに書いてあることは実際に行われたことで、カルテに書いてないことは行われていないことと見なされる。
- カルテには、たとえ勉強のためとしても自分が不利になるようなアセスメントを書かない。司法の人は、自分が不利になるようなことをカルテに書くはずがないと思っているから、書いているということは罪を認めていると判断する。
- カルテに記載されているトラブルに対応した時間が実際の時間とズレていても、それは認められない。
などは勉強になりました。一度病院で、ピッチの時間をきちんと正確な時間に合わせるように指導があったのですが、何のためか疑問に思っていました。しかしこの本を読んで、ピッチの時間からズレた時間をカルテに記載して、それを元に対応が遅れたんじゃないかなど文句を付けられる問題にならないためだと分かりました。(実際に、心マを開始した時間がカルテ上の記載では遅くて、問題になったケースもあるようです。)
最後に
以上、研修医中に購入した教科書・参考書の紹介でした。
気になった本は積極的に購入して読んでいたのですが、それはやっておいて良かったなと思います。お金はかかるんですけどね。
研修医の皆さんは、是非参考にして下さい。
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